- また自分の送球ミスで負けた、、、
- いくら練習しても半端なバウンドが多い。センスがないのかな。
- プロみたいに速く正確に投げたいけどムリだよ。
しっかり打球を捕れているだけに、送球ミスをしてしまうと「もったいない」感がとても大きいですよね。
いつも送球ミスをする体の使い方、練習を続けているようでは、何年経っても”ビシッと、アウトが取れる”スローイングはできません。
そんな”毎日のようにスローイングミスをして自信を無くした”あなたに、筆者が内野、外野ごとのスローイングのコツをご紹介します。
小学校(軟式)から高校(硬式)まで野球を続け、内外野全部経験しました。
より具体的には
- 内野→素早く、強く投げる
- 外野→強く、速く、正確に投げる
ための捕球、ステップ、練習法を伝授します。
この記事を読んだあなたは、
”捕ってから速く、ノーバウンドで強く正確なスローイングができる方法”がわかり、”自分に足りない部分と鍛え方”がわかるようになるでしょう。
本記事の内容を実践すると
- ゴロやフライが来ても「捕ればアウトだな」と余裕が持てる
- 俊足のバッターをアウトにできる
- チームの失点を防ぐビッグプレーができる
それでは、内野における送球のコツから紹介していきます。
目次
内野での送球のコツ
内野手のスローイングは、捕ってから素早くが大切です。
特に相手打者が左打ちであったり、俊足であったりするときは0コンマ何秒のミスが内野安打を許す原因になってしまいます。
内野手のスローイングを早く、正確に行うコツは5つあります。
- 左足のつま先を上げて捕球
- 右足を左足の前に出してステップ
- 右足の内側、左膝、左肘を投げる方に向ける
- まるかいてポンでスローイング
- 背中を向けるまで回転する
1つずつ解説していきましょう。
左足のつま先を上げて捕球
皆さんは皆さんはゴロ捕球のとき、何を意識していますか?
ボールを下から見ること?グローブを下から上に使うこと?
それも正解ですが、素早く、正確にスローイングをしたいなら
左足のつま先
を上げた状態で捕球するようにしましょう。
左足のつま先を上げると
- 捕ってから左足を踏む勢いで投げたい方に体重をかける
→コントロールがしやすくなる - 右足の力を使ってステップに移る
→ボールを投げる際に勢いをつけられる
ことができます。
また、つま先を下すタイミングを調整することでイレギュラーにも対応できる、というおまけもついてくるので、内野手には必須の技術と言えますね。
右足を左足の前に出してステップ
よくある間違いで、”捕った後に右足を左足の後ろに踏み出す”ことがあります。
後ろに踏み出すと、投げる方向に体重が乗らないため、ボールに勢いがつかなかったり、アゴが上がり遥か彼方へ大暴投、なんてことになります。
防げるミスを防ぐためにも、
捕ったら右足を左足の前に出してステップ
を体に染み込ませましょう。
右足の内側、左膝、左肘を向ける
右足を左足の前に持ってきたら、右足の内側、左肘、左膝を投げる相手に向けましょう。
↑の3つはボールを投げるときの基本でもあるので、おろそかにしないでくださいね。
まるかいてポンの意識でトップを作る
投げる方向にしっかり目標を定めたら、スローイングのトップを作りましょう。
キャッチボールで紹介した基本のトップでもいいですが、内野手は捕ってから投げるまでの速さも求められるため、
まるかいてポン
理論に沿ってトップを作ることがおすすめです。
コツ
- 犬を撫でる動作(スタンダードダブル)と同じように、右肘を体の横のラインに引っ張る
- 手は体から遠いところに持っていかず、耳の近くでマルを描くように持ち上げる
- 耳の横(後ろ)に持ってきたら投げる
注意して欲しいことは、右肘を方のラインより上に持っていかないことです。
肘が上がりすぎると、インバートダブルといって、肩や肘を故障しやすくなるためオススメできません。
素早く投げるためのグローブ選びは?
素早く投げるためには腕の動きも大事ですが、握り替えも同じくらい重要です。
そして握り替えの速度は技術だけでなくグローブの大きさにも左右されます。
握り替えがしやすいグローブは
- 手にフィットして
- 小さい
ものがいいでしょう。
「グローブが小さいと、特に軟式は打球が暴れて捕球ミスしやすくなるんだよなぁ」
と思うあなたは、まさにその通り。
しかし逆を言うとグローブが小さいということは、ボールが収まるポケットまで距離が短く、0.1秒は早く握り替えができます。
今までセーフにしてた「もったいない」内野安打もアウトにできますよ。
筆者も高校時代、外野からサードにコンバートして小さいグローブを使っていました。
外野で”素早く投げる”とは無縁だったのに、握り替えが難なくできましたよ。
小さいグローブは
こんな人には向いてないかも、、、
- しっかり打球をつかみたい
- ボールが暴れるのがイヤだ!
- 強い打球にも負けたくない
こんな人にオススメ!
- 0.1秒でも早く握り替えしたい
- セカンドやショートを守るから強い打球をあまり気にしない
- 芯で捕る技術に自信があるから暴れ球にも対応できる
小さいグローブが気になる方は、こちらの当て捕りグローブまとめを参考にしてくださいね。
背中を向けるくらい回転
リリースし終わったら、勢いのまま深く回転しましょう。
その結果、投げた方向に後ろ歩きするとよりGOODです。
柔道の背負い投げの感覚で投げると腹筋を活用でき、腕が加速する幅も長くなるのでボールも強く、コントロールしやすくなります。
内野での送球を安定させる練習
「実際の捕球から送球の流れをたくさん練習したい」という気持ちはわかりますが、1日に受けられるノックの数はたかが知れています。
そのため、自主練習や日常生活でできる練習を紹介します。
ステップを加えてキャッチボール
相手が投げたボールを捕って、足を上げて、思いっきり投げる。
あなたは、漠然とキャッチボールをしていないですか?
キャッチボールは工夫次第で最も効率的に上手くなれる練習なので、色々試してみましょう。
その一環として、ステップを加えてキャッチボールする方法もあります。
- 捕球の際、左足のつま先を上げる
- 右足を左足の前に持ってくる
- 右足の内側、左膝、左肘を投げる方に向ける
- まるかいてポンの意識で右肘と右手を使ってみる
- 背負い投げの意識で投げてみる
など、やり方はいくらでもありますよ。
バナナカーブ
そもそもの打球への入りから捕球、ステップまで繰り返し練習できるのでオススメです。
次に紹介するネットスローと組み合わせてもいいかも知れませんね。
ネットスローor壁当て
「実際のスローイングを練習したいけど相手がいないからムリ」な方は、ネットか壁に投げましょう。
特にネットだと、ボールを持っている限り連続して何球でも投げる練習ができるので、集めるのを手間に感じる人にはオススメです。
また壁当てのメリットは、投げたボールがゴロとなり跳ね返ってくるため、捕球の練習にもなることです。
仰向けで真上スロー
おうちでできる練習ナンバーワンといえば、仰向けで真上スローではないでしょうか。
布団の上で仰向けになり、天井に向かってボールを投げます。
この動作を繰り返すことで
- キレイな回転を投げられる
- 指で押し出す感覚がわかる
など、普段のキャッチボールでも習得が難しい感覚がつかめます。
外野の送球が安定するコツ
内野手は捕ってからの速さと正確さが求められますが、外野手は
強く、遠く、正確な
スローイングが求められます。
その分、しっかり体勢を立て直してから送球することが要求されます。
外野守備における送球のコツは
- 右足を出しているタイミングで捕球する
- 打球に対するチャージの勢いを無理やり止め、反動をつける
- 中継手のラインを使う
ことです。
外野からの返球やバックホームが横にそれたり、半端なワンバウンドが多い方は必見です。
右足を出しているタイミングで捕球する
外野手がゴロ捕球する足は右か左か、どっちなんだ問題は長い間議論されてきました。
筆者の経験と、上手い人のプレー、様々な動画を見た結果
右足で捕る(右足を出すタイミングで捕る)
ことをオススメします。
右足で捕るメリットは様々あり、主に次の3つです。
- 体の側面で捕るから、最適なバウンドを見つける時間がある
- 右足を着地するタイミングを調整することで、イレギュラーにも対応しやすくなる
- 右→左→右→左 の4歩で投げられる
※左足で捕ると、左→右→左→右→左 と1歩多い
なお、フライは左→右→左でステップして投げましょう。
ジャンプする
捕球した後にそのままの勢いで投げようとする外野手は多いですが、それでは球に勢いが付かず、結果として手だけで投げるため、送球がバラけがちです。
強く、正確な送球をするためにはステップ中にジャンプしましょう。
ジャンプするタイミングは
右→左→右→左 と、
1回めの左足です。
飛んだ瞬間に
- 右足の内側を投げる方に向ける
- スタンダードダブルのテイクバックを取り
投げる準備を完璧にしましょう。
※(参考)スタンダードダブル⤵︎

ジャンプをすることで
- ダッシュの勢いを止めて生まれた反動が使える
- 大きく体を使って投げるためのトップが作れる
ため、ぜひ実践してみましょう。
中継手のラインを使う
外野手はスローイングの際、中継手が入ってくれるため、そのラインも活かしましょう。
中継手を通過点として考えることで
- 横の幅は中継手で合わせる
- 高さは中継手の頭より少し上を狙う
ことができます。
その結果、送球に勢いがあればスルーしてもらい、失速しているならカットしてもらえるため、アウトを取りやすくなります。
外野手の送球練習
送球のコツを体得するための、外野手にオススメの送球練習は次のとおりです。
キャッチボール(捕球動作を加えて)
自分が投げるときに、ゴロやフライを捕球したつもりで投げましょう。
捕球時の動作を加えることで、ステップする必要が生じるため、ステップとジャンプ、トップ作りの練習になります。
バドミントン
バドミントンのスマッシュは、外野手に必要なキレイな縦回転で強いボールを投げるため必要な腕の振りそのものです。
ラケットを振るだけでもいい練習になるでしょう。
正対スロー
プロの外野手を見ていると、フライを捕球した後に走って正対しながら中継手に返球する姿を見受けられます。
正対してスローイングする動作はバドミントンのスマッシュの動作と同じく
- 高い位置から
- 背筋を使って
- ボールにキレイな縦回転をかける
動作にも通じるため、キャッチボールに加えてもいいでしょう。
まとめ
内野手と外野手のスローイングを安定させるコツと練習方法は次のとおりです。
- 左足つま先を上げて捕球
- 左足を右足の前に出してステップ
- 右足の内側、左膝、左肘を投げたい方に向ける
- まるかいてポンで素早く、強く
- 背中を向けるまで回転
- ステップを加えてキャッチボール
- バナナカーブ
- ネットスローor壁当て
- 仰向けで真上スロー
- 右足で捕球する
- ステップの途中でジャンプ
- 中継手のラインを使う
- キャッチボール(捕球動作を加えて)
- バドミントンのスマッシュ
- 正対スロー
スローイングの安定性は鍛えた分、合格点をもらえる分野なのでたくさん練習しましょう。