- 俺がキャッチャーだと盗塁されすぎなんだけど、そんなにスローイングが遅いかな??
- チームでは基礎的なステップしか教えてもらえてません!
- 肩が強い後輩にレギュラー取られたよ泣
キャッチャーをしていると、こんなお悩みがあるのではないでしょうか?
盗塁を刺す技術がないと、得点されやすくなるわ、ピッチャーはバッターに集中できず打たれまくるわで散々な目にあいます。
「1個上の代のキャッチャーは良かったのに」
なんて周りから言われてしまうかもしれません。
そんなあなたに、肩が弱くてもアウトを取れる構えから捕球、ステップ、握り替えなどスローイング技術と練習方法を伝授します。
筆者は小学校(軟式)から高校(高校)まで野球を続け、社会人になった今も草野球をしています。
この記事を読むと、
- タイムを縮めるスローイングのポイントがわかる
- チーム内でやっていない練習方法がわかる
- 実際に盗塁されても焦らずに刺せる
ようになりますよ。
これから紹介する内容を実践し、練習を積んでスローイングのタイムを縮めましょう。
目指せ、盗塁されないキャッチャー!
目次
ボールの速度<投げるまでの動作 な理由
プロでセカンドスロー1.8秒だと早いと言われていますが、それなら「ボールのスピードを上げた方が良くない?」と感じる人もいるでしょう。
しかし、現実的に考えると
- ホームベースからセカンドベースまでは38.795mしかない
- 球速120km/hと150km/hで比較しても約0.23秒の差
であり、スローイングのタイムを縮めるならリリースまでのモーションを改善した方がタイムは改善しそうですよね。
(更に、球速を上げるのはセンスと時間を要します。。。)
しかも学生等アマチュアなら動作にムダが多いことがほとんどです。
となるとリリースまで一連の動きを改善した方が、アウトにできる送球を身につけやすいと言えますね。
速く正確にスローイングするコツ・ポイント
キャッチャーの送球には
- 構え
- 捕球
- ステップ
- 握り替え
- トップ
- リリース
と、多くの動作が必要であるため、1つ1つ解説していきます。
⤵︎元横浜高校監督の平田氏が解説する動画であり、非常にわかりやすく新しい発見もありました。
構え
キャッチャーの基本的な構えはできているとして、盗塁があり得る場面では何を意識したら良いのでしょうか?
答えは、右手を右足首の近くに置いておくことです。
右足首の近くに置く理由は
- 背中に回すよりも握り替えしやすく、投げるトップの位置に近い
- いつも置く場所を決めることで握り替えまで反射的に動かせるようになる
ためです。
とても小さいポイントですが、まずはここから始めましょう。
捕球
単純に来たボールを捕れば良いんだろ?
なんて思う方もいるかもしれませんが、捕球動作の途中にもタイムを縮めるポイントはたくさんあります。
捕球におけるコツとは、左足(膝)の使い方と捕球位置です。
左足(膝)の使い方
ランナーがいるときは右膝を地面につけない
というのは当たり前ですが、捕球するときに実践したい左膝の使い方もあります。
それは、
捕球する瞬間に左足を前に出す
(又は左膝に体重を乗せる)
ことです。
捕球する前から体重移動を始めることにより、タイムが0.1秒は縮むと言われていますよ。
(※ただし、小学生等まだ捕球の基本ができていない内は、捕った後にしっかりステップを踏むことをオススメします)
捕球位置
「あ、ランナーがスタートを切っている!」
と判断したら、ボールを捕るため腕を伸ばしていませんか?
実はそれ、とんでもないタイムロスなんです。
ボールを早く捕りたいがために腕を伸ばすと、
- 握り替えに時間がかかる
- 握り替えでポロポロこぼす確率が高くなる
など良いことがありません。
腕を引く速度<ボールが来る速度
であるため、ボールにミットまで来てもらった方が速いし楽ですね。
以上のことから、捕球する位置は体の近くであることが鉄則です。
ボールを引きつけて捕りましょう。
ステップ
捕球した後は投げたい方向に足を踏み出しましょう。
ステップのコツは次の2点です。
- 右足の内側を投げる方に向けながら出す
- 捕球姿勢の真ん中に右足を持ってくる
(捕球位置より前に踏み出さない)
右足の内側を投げる方に向けるのは、キャッチボールの基礎でも習いましたよね。
「捕球姿勢の真ん中とは?」
と思う方は、捕球したミットの位置と後ろ側の足の真ん中と覚えてください。
捕球姿勢の真ん中に右足を踏み出すことで、重心が真ん中に来て姿勢が安定しますよ。
右足を踏み出したら体重を乗せ、左足を投げたい方に向けましょう。
左足を踏み出す際は、膝が顔より前に来るようにします。
顔が左膝の位置を超えてしまうと体が突っ込むため、強い送球ができませんからね。
握り替え
キャッチャーのスローイングでタイムを縮めようと思ったら、真っ先に握り替えを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
握り替えのコツは
- 捕球した位置でミットを体側に返し
- ミットの下に右手を持ってくる
ことです。
耳の横で握り替えた方が良いんじゃない?
と思うかもしれませんが、実はそんな必要はないです。
なぜなら、ボールを手に持つまでの時間よりもステップで右足・左足を踏み出す時間の方が長いからです。
そもそもスローイングするためにはステップを完了させなければならないので、どれだけ早く持ち替えても意味がないってことですね。
また、腕には多少の動きがあった方が肩甲骨を寄せれるため、送球が強くなりますよ。
もう1点、ミットの上から手を入れようとするとウェブ(網)が邪魔になるため、下から手を入れてボールを探りましょう。
その際、完璧なフォーシームで握れなくても投げる練習も必要です。
プロの選手でも常時キレイに握り替えられるわけではないので、最悪ワシづかみでも投げる練習はしましょう。
トップ
投げる際のトップは人それぞれと言いますが、ある程度耳の近くに持ってきた方が早く正確にスローイングできます。
プロの真似をして試すのが1番ですが、オススメは巨人の小林選手です。
彼の動作はコーファクスの投球理論からしても、1番力の出る動きをしているため是非参考にしてください。
リリース
ボールをリリースする際は、全体重を送球方向にかけましょう。
スローイングの良い選手は「背負い投げのイメージ」で投げる人も多いです。
思いっきり腕を振って前転するくらいが丁度良いですよ。
オススメ練習法
これまで紹介してきたスローイングのコツを体得する、オススメの練習方法を3つお伝えします。
ステップトレーニング
握り替えやステップを4つのメニューで鍛えます。
- SWITCH WORK(1:03〜):両膝をつき、捕った位置で握り替え
- ONE KNEE DOWN(3:30〜):握り替えのタイミングで左膝をつく
(ステップの準備) - SWITCHWORK TO 1ST STEP(5:02〜):握り替えて右足を出す
- TO 2ND STEP(5:30〜):握り替えて左足のつま先を投げる方に向ける
基礎的なステップはこれでバッチリです。
ゆるいボールキャッチ
ボールを引きつけて体の近くでキャッチするための練習です。
速いボールだと自然と体に近い場所で捕れるため、意図的に引きつける必要のある遅いボールを捕球しましょう。
ミット返し
最後はセカンドスロー1.7秒台の選手がオススメする、握り替えの練習です。
捕球した位置でミットを体側に返し、ボールを右肩付近に飛ばしましょう。
ボールのつかみやすさが段違いに良くなりますよ。
まとめ
キャッチャーのスローイングを速くするコツは次のとおりです。
- 盗塁がありそうな場面では、右手を右足首の近くにセット
- 捕球する瞬間に左膝を前に出す
- 体に近い位置で捕球する
- 右足の内側を投げる方に向ける
- 右足を捕球姿勢の真ん中に持ってくる
- ミットを返して握りかえる
- トップは耳の近くに
- オススメ練習法は3つ
以上8点を身につけて、盗塁をバンバン刺しましょう!