- 守備位置はいつもザックリ決めているけど何を基準にしたら良いんだ?
- 打球が速すぎて反応しきれないんだけど!
- 強く投げるコツやアウトにできるバント処理を知りたい!
サード守備がザルだと長打が多くなりチームの流れも悪くなりますよね。
さらに速い打球、強いスローイングにはコツがあり、知らずに練習を続けても上手くなりません。
高校から現在(草野球)までサードを守っている筆者がポイントを解説します。
この記事では、守備位置など超基本から速い打球が捕れるコツ、ゆるい打球への対処や連携プレー、強く送球ができる投げ方をご紹介します。
本記事を読むと
- 打球が怖くても捕れる
- どんな打球でもアウトが取れるスローイングがわかる
- チームプレーでの動きがわかる
ようになりますよ。
特に一歩目とスローイングのコツを知り、できるようになってからアウトにできる打球が増えました。
是非実践してみてください!
目次
守備位置はここ!

サードの守備位置って
「ベースの横でいいんでしょ?」とか「いやいや、ベースより後ろだよ」などいろんな意見があり、わかりづらいですよね。
軟式か硬式かの違いにもよりますが、守備位置は
- 軟式ならサードベースから2、3歩左かつベースより前
- 硬式ならサードベースから2、3歩左かつベースより後ろ
です。
趣味で野球を楽しむなら軟式が多いと思うので、ベースより前と覚えても大丈夫ですよ。
守備範囲は
- 前方の打球は全部
- サードベースとセカンドベースの中間まで
- 後ろ側のフライ
- ファウルゾーンのフライ
となります。
【超速いと思ったらボテボテも】いろんな打球が来るぞ
守備位置がわかったところで、どんな打球がくるかも知っておきましょう。
サードに来る打球は主に3種類あります
- 右バッターが思いっきり引っ張った強い打球
- 左バッターがしっかりミートした強い打球
- 右バッターが引っ掛けた弱い打球
左バッターがドン詰まった打球や、バットの先っぽに当たる打球もありますが、あまり来ないです。
また、バント処理もする必要があります。
つまり、サードには
- 「死ぬんじゃないか」と思うくらい強い打球
- ボテボテの弱い打球
の両方来ます。
守っててこんなに「ドキドキ」したポジションは他にないくらいです笑。
構えと一歩目
構えはこう!
守備をするときに1番大事なのが”構え”と言っても過言ではありません。
特にサードは、セカンド・ショートと違って強い打球・弱い打球両方に対応しないといけないので、正しい構えがカギとなります。
サードの構えは
- 足はどちらかを前にして肩幅より広く開き
- 四股を踏むように腰を落とし
- グローブは地面につけるくらい低い位置に置きます。
ショートやセカンドと違い、サードはそこまで守備範囲が広くないので、”どっしり”構えることを意識しましょう。
【まだジャンプしてるの?】一歩目の切り方
速い打球がくることをを散々お伝えしてきましたが、「じゃあどうやって捕れば良いんだよ」「早すぎて一歩目が切れないんだけど」と思う方も多いでしょう。
そう、サードは打球が速すぎて、ショートやセカンドが一歩目を切る時に使う”スプリット(ジャンプ)ステップ”ができません。
そんなことしてたら着地する前に打球が来ますからね。
ということで、サードはより時間を短縮してなおかつ強くスタートを切れる”抜重”でスタートを切りましょう。
スプリットステップと違って、抜重のコツは
- 跳ねずに重心を下に落とす
- 進みたい方向とは逆に一歩目を出す
ことです。
「今までのスタートだとイマイチタイミングが掴めない」
「打球が速すぎてついていけない」人は是非試してみてください。
捕球(後ろにそらすな!)
いろんな種類の打球が来ることが分かったと思いますが、サード守備で絶対にしてはいけないことがあります。
それは、、、
打球を後ろにそらすこと
これだけは絶対にダメ❌です。
理由は
- 「打球が飛んだ場所に野手がいるなら捕ってアウトにして欲しい」のがピッチャーの本音
- サードがそらすと長打になりやすい
と、どちらも勝負にとって手痛いと言えるでしょう。
しかし、
「いきなり強い打球を捕れなんてヒドイ!」と思うでしょう。
そこで、強い打球を捕るコツを教えちゃいます。
正面から左側の打球の捕り方
コツは
- グローブは膝の下に構える
- 左手の手のひらをバッターに見せるつもりでグローブを向ける
ことです。
あらかじめ捕球面をバッターに向けることで、”反応し切れなくてもグローブを打球まで持っていくと捕れる”できる仕組みをつくっておきましょう。
また、ゴロ捕球の基礎練習もオススメです。
私は高校時代、外野からコンバートしたときに基礎練習をたくさんした結果、速い打球が捕れるようになりました。
土壇場でエラーしなくなるコツはこちら!⤵︎
【速い打球を捕るなら】大きめグローブのすすめ
内野手は一般的に、外野や投手と比べて小さめのグローブを使うことが多いですが、サードを守るなら
大きめのグローブ
を使った方が良いです。
大きめグローブのメリットは
- 強い打球が来ても弾かない
- 打球に反応できなくても「グローブを出したら入った」など捕れる打球が増える
という点です。
特に近年は、少年野球から高校野球、草野球まで、選手の体格が大きくなり、バットの性能が上がったことで打球が殺人的に速いです。
自分の守備力が変わらなくてもアウトにできる打球が増えるなら、大きめグローブを使った方が得だと思いませんか?
逆シングルのコツ
サードは正面の打球も速くて難しいですが、三塁間を抜かれると長打確定と困った状況になるため、逆シングルの技術も必要です。
しかしただノックを受けていても、逆シングルが一向に上手くならない人がほとんどですよね。
それは彼らが「逆シングルと正面キャッチで全く違う捕り方をしている」からなのです。
今回は今より確実に捕れるようになる逆シングルのコツを紹介します。
逆シングルの基本姿勢は
https://www.youtube.com/watch?v=R9lmKldMobc
腰を低いままにし、頭はブラしません。
また打球への入り方とグローブの使い方は
- 左足を浮かせて間を取る
- グローブは下から上、前後に動かす
- 打球のラインにグローブを入れる
- 体の正面(左足の斜め前)で捕る
ことです。
【意外と知らない?】逆シングルの基本からプロ選手の意識までわかる記事はこちら
サードは特に強烈な打球が飛んでくるポジションですので、ボールを下から見るよう徹底しましょう!
強烈な打球を捕るコツはこちら⤵︎
送球が強くなる!ステップ&スロー
サードは内野手の中でファーストからの距離が1番遠く、強く正確な送球が求められます。
「肩が強くない」「投げるのは苦手」な人でも矢のような送球ができるコツをご紹介しますよ。
捕球→送球の流れ(ステップ)
強いボールが投げられるステップをするためには
- 打球に対して少し右にふくらんでから入る
- 左足のつま先を上げて捕球する
- 捕球したら左足の前に右足を持ってくる
- ヒップビハインドを意識してステップする
- リリース後は背中を見せるくらい回転する
ことが重要です。
※ヒップビハインドとは、体の後ろ側にお尻をキープする姿勢のことであり、空気椅子のイメージです。
特に、打球に対して右にふくらんでから入ると
捕る段階から体重を投げる方に向けられる
ため、勢いがつけやすいです。
それでも
「どうしても強い送球が投げられない」人は
- 投げる際のステップを増やして距離を短くする
- ワンバウンドで投げる
といった工夫をしてみましょう!
「内野手が強く送球するコツを知りたい」「良い練習方法もないかな」と思う方はこちら
送球にあとひと伸び欲しい人必見 スナップスロー
内野手は捕ってからの速さを求められますが、送球の強さと両立するのって難しくないですか?
筆者も学生のときからずっと悩んでいました。
そんな人はスナップスローを覚えると良いでしょう。
巨人の坂本選手のように、軽く投げても強いボールがいくようになりますよ。
スナップスローのコツは
- フラフープで遊ぶように股関節を回す
- ライブでタオルを振るように腕を回す
- 人差し指と薬指の付け根からリリースする
- 横や下から投げるときはボールを人差し指の付け根から、第二関節で滑らすように投げる
ことです。
スナップスローを覚えると、”スローイングの力の入れどころ”がわかります。
いわゆる”投げるためのコツ”が身につくので、体が小さくても、筋力がなくても強いボールが投げられますよ!
内野手は必須!スナップスローのコツや練習方法を知りたい人はこちら
ゆるいゴロとバント処理に使える!ランニングスロー
スナップスローができるようになったら、ランニングスローにも挑戦しましょう。
ボテボテの引っかけゴロやバントの打球など、「捕ってからすぐ投げたい」場面で使える技術なので、ぜひ自分のものにしてください!
ランニングスローのコツは
- 捕球する2、3歩前からランニングスロー用の間を取る
- 右(捕球)→左→右か
左(捕球)→右 でステップ - 捕球した体勢より上体を起こさないでテイクバックを取り、投げる
- 肩のラインを回すように投げる
”捕球前の間”や”ステップの流れ等、より詳しい技術、練習方法を知りたい人はこちら
(参考)よりアクロバティックに!ジャンピングスロー
これまで紹介してきた技術はもちろん重要で、試合で活躍するために必要な技術ですが、
「メジャーリーガーみたいに三塁線の打球を捕ってアウトにしたい」
といった遊び心がある方もいることでしょう。
そんなあなたに、ジャンピングスローのコツをご紹介します。
ジャンピングスローは一見すると基本からかけ離れているように見えますが、
- 左(捕球)→右→左(ジャンプ)でステップ
- 顔を投げる方に向ける
- 自分から見て左側に投げる
意識を持つとファーストまでブレずに投げられますよ。
できない人が結構いる!ジャンピングスローのコツと練習方法を知りたい人はこちら
バント処理
サード守備において、強い打球の処理が必要なのはわかったと思います。
しかし、バント処理も同じくらい重要です。
サードがバント処理する場面は基本的に
ランナー1塁、サード側にバントの打球が来た
ときです。
バントの打球が来たら
- 打球の右側から入り
- 捕球したらそのまま2塁に送球
しましょう。
直進で打球に入るとセカンドベースに振り向くのに時間がかかるうえ、送球に勢いが付きません。
必ず
打球の右側
から入りましょう。
また、ランナー2塁の場面はサードに送球がくるため、バント処理はピッチャーに任せ、サードは送球を受けましょう。
サードがバント処理するときは、ランナーを3塁でアウトにすることを諦めるときです。
中継(カットプレー)
外野に打球が飛んだらカットプレーが発生します。
しかし、他のポジションに比べてサードのカットプレーはあまり難しくないのでご安心ください。
基本的にサードは
- ランナー2塁
- レフト前にヒットを打たれた場合に
- レフトとキャッチャーを直線で結んだ場所にいる
- グローブは低く構えて、下から上に使う
ことです。
レフトからの送球が弱かったらカット(捕球)して、キャッチャーに投げましょう。
ランナーが1塁のときはサードベースで送球を待つか、ランナーがベースを踏んだかの確認をします。
そのため、カットプレーには参加しません(チームの方針にもよります)。
まとめ
- 守備位置は軟式と硬式でちょっと違う
- 殺人級の打球から緩いゴロまで色々対応が必要
- ジャンプではなく抜重で一歩目を切ろう
- 逆シングルも頭を動かさず、打球ラインを意識しよう
- 強く送球するにはステップが大事
- 送球に伸びが足りない人はスナップスローがオススメ
- 緩いゴロやバント処理はランニングスローで
- バント処理も打球の右側から入ろう
- 中継プレーは事前に確認しよう
以上がサードの守備解説でした。
強い打球がくる分、とったら「カッコいい」ポジションでもあるので、たくさん練習して「カッコいい」サードを目指しましょう!